1、2歳児が「スタンプ押し」のお仕事をしているところです。四角形の枠の中に一つずつスタンプを押していきます。インクをポンポンとつけ、「この四角の中だよ。」と伝えると、枠からはみ出ないようにゆっくりと押しています。2歳児が小さな枠内を意識して押すことは、とても難しい作業です。まず目で枠を確認→脳に伝達→腕から指先まで伝達して手首のコントロールをする→枠内に意識してスタンプを押す…という一連の動きを一瞬で行います。枠が小さいほど子どもの集中力は増し、何回も何回も同じ動作をくり返し、動きの習得をしていきます。また、スタンプを握った力の加減で、スタンプの絵がきれいに押せたり、半分しか絵がうつらなかったり、何度も繰り返すことでどのように押したら絵がきれいに押せるのか、力の加減やコツを覚えていきます。右の写真は2歳児女児が3人で楽しそうに活動しているようですが、会話は全くなく、それぞれの子どもが「スタンプを押す」ことに集中しています。子どもは自分の手を使って様々な物に触れる体験に出会うと、深い集中現象が現れます。大人にとっては単純な作業でも、動きの習得をする時期の子どもにとってはスタンプ一つも大切な活動です。